塾長紹介
大 谷 泰 治

静岡大卒・教員・地方公務員・塾講師を経て昭和61年、犬山にて「朝日進学ゼミナール」を設立。
平成6年に「朝日進学ゼミナール 江南校」を設立、現在に至る。
 平成4年に愛知県の中学入試を指導する12塾をまとめて、中学受験のテスト会「中学受験の踏青会」を立ち上げ、名古屋中学や淑徳中学を会場にした模擬試験を平成24年まで実施、中心理事として私立中学校との交流にも務めた。
これから準備を始めるご家庭に 〜塾長からのアドバイス〜
 中学受験の勉強には、志望校に合格すること以上に大切なことがあります。
 それは「優秀な頭脳」を育てることです。
 中学受験を経験した生徒と、未経験の生徒では、ものの考え方や取り組み方、そして精神年齢さえも大きく差がつくことがあります。 そしてその差は、生涯に渡る場合が多いように感じられます。
 中学受験は将来を決める大切な時間ですので、本人のみならず、周りの応援団も真剣に取り組んでいきたいですね。


・まず、読み力を鍛える....
 最近の中学入試問題の難しさは高校受験以上ですので、低学年から「読み力」を鍛えましょう。 3〜4年生では、毎日1冊くらいのペースで読めるといいですね。その際、読書ノートを作ることをお薦めします。 最初は読んだ本の名と日時、主人公の名前程度でいいでしょう。
そして、面白かったところを、五十字程度にして書き加えるようにしたいですね。
ご家庭で管理する場合は、賞を作って盛り上げる工夫があるといいですね。
 語彙も大切です。語彙力を鍛えるのは、まず毎日の会話です。普段の生活で使っている語彙の数はわずかですので、新聞や本の内容、ニュースなどを題材にして話しかけるのもいいでしょう。 中学受験には「雑学」が大いに役立ちます。

 書き写しのトレーニングも大切です。
 勉強嫌いのほとんどは、「面倒がりやさん」です。
 こども図鑑やことば辞典などからの書き写し練習は役に立ちます。受験算数は図で解く問題が多いですから。


・計算力を鍛える....
  右脳タイプと左脳タイプ
 これは、長年の体験からの話ですが、右脳を上手に使う子と、左脳を上手に使う子に分けられるような気がします。
 右脳タイプの子は目で見た映像がそのまま記憶として残ります。例えば、傷のあるリンゴを見せてから、絵を描かせると、傷の形もほぼ正確に描くことができます。 記憶として残った映像を見ながら書き写しているのだと思います。
ですから、字もきれいで、思い出し力に優れていますので、4〜5年生までは、勉強にあまり苦労しない子が多いようです。

 左脳タイプの子は、目で見た映像が記憶として残りにくいようです。
同じようにしてリンゴの絵を描かせると、記憶の中のリンゴはありませんので、「リンゴはこういう形だ」というイメージで描いてしまいます。
漢字が苦手で、字のバランスが悪く、書き写しが苦手なのも、記憶の中のお手本がないためだと思われます。低学年では勉強にも苦労しますが、考える力が育つ5〜6年生ではグンと伸びてくる子が多いようです。

 右脳タイプにはそろばんをお勧めします。
頭の中のそろばん玉を動かすことができますので、暗算で右脳を鍛えましょう。

 左脳タイプには公文をお勧めします。一つ一つ理屈で積み重ねながらゆっくり左脳を鍛えていくのが良いように思います。

 計算が苦手になる原因にはもう一つあります。
学校で1年生のとき、10のかたまりを作る、・・・と教えられます。理論は正しいのですが、計算が複雑になる高学年では、これを忠実に守っていると頭脳が疲労して、苦痛を感じるのではないかと思います。
これを改善するには、クレペリン(一桁の足し算を使っての頭脳検査)でトレーニングするのも良い方法だと思います。10のかたまりを意識せず、反射神経で答える練習をすると、短期間で計算が格段に速くなります。 二桁どうしの足し算や引き算が反射的に答えられたら、計算は得意になりますよ。


・集中力と持続力のトレーニングも忘れずに
 学習時に、「これは何分以内でやりましょう」と時間指定するといいですよ。